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chantoを始めたきっかけ
大学を卒業後、家業の仏壇店を継ぎました。当店は、職人の手仕事の集大成である伝統的工芸品「彦根仏壇」を得意とし製造販売してきました。
しかし、時代の流れとともに人の価値観や住宅事情の変化に伴い、現在では職人が手仕事した仏壇は売れなくなっていきました。
私は、このまま仏壇だけに頼っていては、伝統的技法の伝承-後継者育成-は無理だと感じ始めました。そこで新たな商品を開発し、職人の仕事を作り出すことでこの課題を解決することが私の使命ではないかと考えました。
仏壇のように高価で非日常的な商品ではなく、より安価で日常に使ってもらえるもの-形は違えど、安らぎやリラックスの空間という共通性を感じるカフェの世界-を商品化しようと立ち上げたのがchantoです。
chantoの魅力
伝統産業は、全般的に伝統技法にストイックなほどこだわる傾向があります。しかし今回の新商品は手間をそこまでかけず、価格を抑える努力をしました。
職人のこだわりを生かした上で、デザインの力を借り、発想の転換と柔軟性により生まれたこの商品は、年代を問わず、ほんの少し背伸びをしてもらえば誰にでも買っていただけるものにしています。今までのように漆は、高価だと敬遠されるのではなく、多くの方に手にとっていただき、使ってもらいたいと思っています。
木や漆の天然素材-特に他では出せない画期的な色漆-を使った職人によるこだわりの製品造りとモナッカなどで有名なデザイナー島村卓実氏のデライトなデザインで新しいカフェの時間を提案していきます。
今後の展望
おかげさまでchanto発表後、国内外を問わず好評価を頂いています。
chantoの商品が、仏壇伝統技術の伝承-後継者育成-の一躍を担うことができるようになればと思います。
そのために、彦根の職人の技術を生かしたchantoが世界中のショップやインターネットショップに並ぶことを目指していきます。 |
1901年創業の井上仏壇店。国指定伝統的工芸品である彦根仏壇が途絶えてしまうことを危惧し、デザイナーの島村卓実氏と共に伝統的技法を用いた新ブランドのchanto(シャント)を立ち上げた。インタビューページへ |
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